オールステンレスキッチンのくすみ・包丁傷・研磨痕の磨き方
クリーニングでは対応できないオールステンレス特有のトラブル。ここで磨き職人の出番です。
擦り傷や包丁傷、サビ、研磨痕など今迄誰もが諦めていた症状がビジネスチャンスに変わります。
本コースではこれらの症状を美しく再生する研磨技術を学びます。
キズひとつない美しい仕上がり技術を受注価格に反映させましょう。
オールステンレスキッチンを磨く方法を学ぶ
一時、人工大理石のカウンター一体型システムキッチンが流行しましたが、最近のブームでは清潔で機能性の高さからステンレス製に回帰し、ワークトップやシンクはもちろんシステムキッチン全体が「オールステンレスキャビ」仕様が人気となってきています。水回りでステンレス素材が選ばれる理由としては、
- 汚れ、カビ、臭いが付きにくく衛生的
- 付いた汚れも染み込みにくく普段のお手入れがしやすい
- 水や熱に強く強度に優れている
- 錆びにくい
- スタイリッシュで高級感がある
などステンレス特有の魅力が考えられます。丈夫で美しく、機能性に優れたステンレスキッチンの人気は今後も衰えることはないでしょう。
傷だらけで洗練された美しさが台無しに
清潔でおしゃれな雰囲気をもつステンレスキッチンですが、長く使ううちに様々な症状が出始めてきます。
- 水滴の跡がシミのようについて消えない
- シンク内に白い斑点がついて消えない
- シンクの底面に茶色っぽい汚れがついて落とせない
- 排水口周囲に点々とサビが発生している
- カウンターに包丁傷や擦り傷が目立つ
- 円状の研磨痕がギラギラと目立つ
- 水栓の周囲の水垢、スケールのかたまりが清掃しても取れない
- くすんで光沢がなくなった
クリーニングでは落ちない水垢を研磨して再生
これではシンプルで洗練されたオールステンレスキッチンの美しさは台無しになりがちです。
現場でのステンレス研磨は課題が山積み
従来のステンレスシンク鏡面再研磨はディスクグラインダーで深く削る物理的研磨が主流であり、非常にリスクを伴うものでした。 なぜなら
- ステンレスシンクは厚みの非常に薄い素材
- 汎用品シンクの厚みは概ね0.6㎜から1.0㎜
- 高級品でも1.0㎜から1.2㎜
この非常に薄い素材を削る従来の物理研磨工法は様々な問題に悩まされていました。
- 素材を痛め設備資産の短命化につながるリスク
- 振動により貫通孔の生じるリスク
- 騒音や粉塵の影響
- 発熱や熱膨張の影響
- 加工硬化が生じやすい
- 酸化被膜による硬化が生じやすい
更に、ディスクグラインダーを使いこなし一人前になるには相当の熟練が必要であり、属人的でブラックボックス化された職人技でした。
その結果、仕上がり基準に統一性はなく、クオリティはバラバラに近い有り様でした。
0.6㎜から1.0㎜厚のシンクをディスクグラインダーで削れますか?
想像してみてください!
0.6㎜から1.0㎜の厚みしかないステンレスシンクの表面に包丁キズが無数に残っています。そのキズを消すためにはキズの深さより深く削って、キズ付近を平らにする作業が必要です。
高速回転するディスクを付けたグラインダーを斜め15°にあててキズを均していくのですが、素材自体の厚みは0.6㎜から1.0㎜しかありません。穴を開けないように注意深く、おっかなびっくり削っていくと、素材に円を描いてあてがわれているディスクを全く同じ力で作用させることなど不可能なので、どうしても素材に不均一に研磨痕がうねうねとはっきり残ってしまいます。
平板で厚みのあるステンレス板を削るのは比較的容易ですが(それでもうねうねの研磨痕が残ることなく均一に研磨できるようになるまでには相当の熟練を必要とします。)、まして、ステンレスシンクを削るとなるとそう簡単な話ではなくなります。シンクの作りは真っ平の平面の箇所はほとんどありません。四隅は丸みを帯びた曲げ加工の作りになっており、シンク底面は一見して平面に見えますがゆるやかな曲面の作りになっています。
また、音と振動も相当のうるささがありますが、問題はステンレスが発熱で加工硬化を起こし、うねうねを消そうとしても極端に硬まってしまっており、うねうねをなかなか消せない現象が起きるのです。加工硬化が起きてしまうと作業時間はとんでもなく長くなってしまい非効率の極みです。
ステンレスシンクを均一に綺麗にする技術を、短期間でマスターすることは至難の業です。もっと短時間で綺麗に仕上げる安全で易しい方法はないものだろうか、と試行錯誤を繰り返して今の工法にたどり着いています。
2日間の講習で安定した不動態皮膜再生術を手に
ステンレスの鏡面研磨は非常にデリケートな加工であり、金属研磨の中でも難易度の高い作業です。製品出荷後のオールステンレスキッチンの再研磨は不可能に近くこれまでほとんど行われてきませんでした。【磨学校★みがっこう】は独自のノウハウをシステム化することで、効率よく施工でき、どなたでも均一でクオリティの高い結果を出せる工法を確立しました。
- 厳選された工具類
- 標準化された施工手順
- 素材への影響を最小限に抑えるアタッチメントの工夫
- 切れ味がよく、効率的な薬剤の開発
- 物理的研磨から化学的物理研磨の移行に成功
キッチンステンレスシンク研磨再生前後
この結果どなたでも均一でクオリティの高い鏡面研磨が可能になりました
2日間のオールステンレスキッチン研磨再生実習で曲面と水平面のステンレスを美しい鏡面に蘇らせる技術を学びます。受講後はクリーニングでもリペアでもない、交換に匹敵する再生工事として付加価値のあるサービス展開が可能になります。
オールステンレスキッチンの設置された現場で、再研磨作業を行える職人さんは現在ほぼ見当たりません。競合の存在しない今なら、技術力を受注価格に反映させつつ、ほぼ独占状態で先行者利益の恩恵にあずかれます。
複数の仕上がり技術を体得する
ステンレスの表面にちょっとした処理を行うことで、美観を高めたり傷を目立ちにくくすることができます。このステンレスの様々な仕上げ方法は、本来工場でステンレス鋼の鋼種と研磨処理や化学処理、熱処理、塗装など表面処理を組み合せることで製品化することが可能なものです。
既に製品化され納品されて設置されたステンレスを再研磨して、表面の仕上がりを変化させるのは難しいものがありますが、本コースでは現場で簡易的に加工でき、施主様から人気のある以下の仕上げ方法を教習します。
- 鏡面 反射率の高い光沢のある仕上げ、細かい目から粗い目まで多彩
- ヘアライン 連続した細かい直線ラインの磨き目をつけた仕上げ
- バイブレーション 擦り傷が無数にあり淡く光を反射した仕上げ
ステンレス製品全体を施工するのではなく、元々ヘアラインやバイブレーション加工されたステンレス製品の部分的なキズを除去して、周囲の見栄えと同化させる作業のケースで役に立つ技術です。
- 磨学校の講習スタイルは、セミナーや座学聴講、体験型講座ではありません
- 磨いて、磨いて、磨きぬくプライベートレッスン方式の実習講座です
- 経験も専門知識も不要です!
- 実践で鍛え抜かれた現役の講師が分かるように丁寧に講習します
受講資格
- ステンレス研磨未経験者の方
- オールステンレスキッチンを磨くプロを目指す方
講習内容
- 研磨用工具・研磨材の選択と取り扱い方法講義
- 湿式・乾式・バフ研磨工法実習
- ステンレスシンクの研磨実習
- ステンレスカウンターの研磨実習
- 浅めの包丁傷・小傷の消し方実習
- 深めのキズの対処方法・注意点講義
- 異なる材質のステンレスシンクの研磨実習
- 様々な仕上がりをコントロールする実習
- サビ汚れ、水垢、エフロの除去方法講習
- 腐食孔への対応方法講習
※受講者の方の習熟度合いによって講習内容を調整する場合があります。
※講習内容は実際の現場施工から蓄積された弊社独自のノウハウです。
習得目標
- プロレベルのステンレスシンク研磨再生技術
- プロレベルのステンレスカウンター研磨再生技術
- 「手摺やエレベーター扉等の研磨再生技術
- 「オールステンレスキッチン研磨再生」作業単体で付加価値を受注価格に反映した注文を受けられる仕上がり技術
キッチンステンレスシンク研磨再生前後
講習日数
- 2日間 1日目 9時~17時
2日目 9時~16時
※講習時間は受講生の習熟度合いを考慮し講師の判断により前後する場合があります。
定員
- 1名
※同じ会社・グループで複数人同時受講希望の場合は別途ご相談ください。
講習料
308,000円 280,000円
※各コースともプログラム内容は変更になる場合があります。
※各コースとも講習料は消費税込の金額です。
※講習料は生徒さん1人分の料金です。
※ただいまオープン記念特別講習料でお申込みいただけます。
特典
- 磨学校リニューアルオープン記念として、受講後に成果確認シートを提出していただける方に①②をセットでプレゼントします。
①シンク研磨用砥材4種
②シンク研磨用オリジナル研磨剤4種
#1 粗磨き下地調整
#2 中磨き中間仕上げ
#3 仕上げ磨き光沢仕上げ
#4 仕上げ磨き鏡面仕上げ
オールステンレスキッチンを効率よく、短時間で、安全に、美しく仕上げるためにはこの①②の砥材セットは必須のアイテムとなります。
なお「習得目標」の研磨後写真は「#3仕上げ磨き光沢仕上げ」を使用した仕上がり状態です。